世界的な名画などを画集などで眺めていると、額縁がそれらの作品の一部として存在していることを思い知ることがあります。古典作品を現代的なシンプルで単調な額に収めたとしたら、きっとこのような風合いは生まれないのであろうとイメージしてみると、名画にとって名額縁は、まさに良縁であるのだなと思ってしまいます。私たちが、毎日身にまとっている衣服も、同じように私たち個人を表現するような役割として、見る者にメッセージを投げかけてくれることもありますが、古典的な名画に着せられた額縁はそう簡単には衣替えはできませんので、作品そのものであると考えてしまった方がしっくりくるものなのかもしれません。そのように考えてみると、名画と銘額縁の出会いは、まさに運命的なものを感じるに値する御縁であるのかもしれませんね。実際には古典絵画などの額縁は、取り外しがきかないものなどがあるようですので、その名画にその銘額縁ありきといった形で、その関係性には一心同体といっいたような言葉が当てはまるようです。